【2】国立大学の経営分析
国立大学がかかえる諸問題を明らかにした、よい報告とディスカッションであったと思います。ディスカッションのテーマとなった、基礎研究の弱体化、人件費削減圧力は、独立行政法人化にともない生じた主な弊害です。政府の財政危機と、高等教育政策の欠陥という政治の問題が背景にあり、法人化後8年経過して弊害が明らかになった現在においても、抜本的な見直しが講じられない状態が続いています。各大学の経営努力は必要ですが、その努力ではとても埋まらない、構造的制度的な予算制約や事業内容の制約をかかえているという点が、利益追求活動の自由を有する民間企業との違いです。国立大学や自治体の経営分析を行うときには、このような違いに留意する必要があります。



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