第8回 日系百貨店がヨーロッパに再進出するための戦略
今日のディスカッションのテーマは「日系百貨店のヨーロッパ再進出のための戦略は何か」という、たいへん挑戦的なテーマで、討論もおもしろかったです。百貨店は日本でもヨーロッパ諸国でも創業百年以上という少数の大手老舗が支配する産業であり、先進国においては海外からの新規参入は非常に難しい産業です。
バブル期の国内営業の好業績と円高時代の海外旅行ブームに乗じて、日本人旅行客をターゲットに日系百貨店はヨーロッパ諸国にも進出しましたが、バブル崩壊による国内の営業の不振、円安にともなう海外売上の低下によって、多くは撤退を強いられました。
国内の百貨店再編によって国内営業の状況はようやく上向きつつありますし、将来、ユーロに対して円は強くなるかもしれません。その意味では、ヨーロッパ諸国に再進出する条件は、将来、整うかもしれません。そのとき、今日議論したような戦略が役立つかもしれません。
今日のテーマのように当面の実現可能性は低くても、挑戦的なテーマも思考訓練としておもしろいと思いました。




京都大学経済学部宇仁ゼミホームページにて更に多くの記事を読むことができます
http://uniseminar.sakura.ne.jp

このニュース記事が掲載されているURL:
http://uniseminar.sakura.ne.jp/modules/sections/index.php?op=viewarticle&artid=47