第5回　コアコンピタンス 「リソース・ベースト・ビュー」と「知識創造」という二つの見方に関してですが、テキストには対立する考え方のように書かれていましたが、補完的なものと見る方がよいと思います。ゼミの時間にも言いましたが、「リソース・ベースト・ビュー」は経済学の静学分析に相当し、「知識創造」は動学分析に相当します。 静学分析は、数日や数カ月という短期間を対象とする分析ですので、多くの制約条件を変化しないものとしてとらえて、その条件下で最適な戦略なり行動を探します。他方、動学分析では、数年、数十年を単位とする分析なので、現時点の制約が変化したり変化させたりする可能性も考慮に入れます。 企業の経営計画や経営戦略でいうと、短期的計画と中期・長期的計画とがあります。「リソース・ベースト・ビュー」はどちらかというと短期的計画に関わり、「知識創造」は中期・長期的スパンの話だと思います。 京都大学経済学部宇仁ゼミホームページにて更に多くの記事を読むことができます http://uniseminar.sakura.ne.jp このニュース記事が掲載されているURL： http://uniseminar.sakura.ne.jp/modules/sections/index.php?op=viewarticle&artid=94