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第10回 サントリーのビール戦略(他事業の成功要因を活かせない理由)

ウイスキー事業やソフトドリンク事業では成功しているサントリーのビールのシェアはなぜ低いのか。他事業での成功した戦略的要因をビール事業に活かせないのはなぜかという点について、検証結果が報告されました。以下は、松井康雄『たかがビール、されどビール−−−アサヒスーパードライ18年目の真実』日刊工業新聞社、という本に書かれていることですが、ビールは他の飲料とは異なる独特の製品特性をもつ商品であるということに注意する必要があります。いわゆるヘビー・ユーザーが存在し、その人たちはほぼ毎日かなり大量のビールを消費します。このヘビー・ユーザーの商品選択の基準の第一は、味です。したがって、これらのヘビー・ユーザーに支持される味のビールをつくれば、市場の過半のシェアを一気に獲得できるということになります。アサヒは1980年代にドライタイプのビールを開発し、それまでのラガータイプのビールの市場支配をひっくり返しました。同様の変化は韓国でも起きたそうです。構造的に「一人勝ち」が生じやすい商品に関して、製品の画期的なイノベーションが、シェア拡大にとって重要であるということでしょうか。
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