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第6回 サプライ・チェーン・マネジメント

 サプライ・チェーン・マネジメント(SCM)については、去年の前期第12回でもとり上げられました。この去年の報告では「SCMの適用範囲があまりにも広く、論点を絞るのが困難」と書かれています。今日の報告では、分析の観点をデマンドマネジメントとロジスティックマネジメントに絞ることによって、上記の困難が乗り越えられています。アサヒビールとトヨタという二つのケースの選択も適切だったと思います。わたしは、今日の報告はSCMの核心的内容を明らかにしていると思いました。
 簡単に言えば、デマンドマネジメントとは需要量と供給量とのギャップを最小化することであり、ロジスティックマネジメントとは、供給者から需要者に達するまでの時間を最小化することです。この量的ギャップと時間ギャップは、社会的分業拡大による生産性向上の代償として、必然的に生じるものです。この二つは、企業にとっては無駄であり損失であり、それらの最小化は企業にとって永遠の課題です。SCMとして概念化される以前から、企業はこの課題に様々な方法で取り組んでいます。自動車という商品のSCMに関しては、トヨタのシステムは、現在の到達点を示しています。食品や衣料など日常的な消費財に関しては、デマンドマネジメントに未解決の問題と改良の余地が多く残されており、今後も様々な革新が起きると思います。
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