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第8回 リスク・マネジメント

リスク・マネジメントという点では、よくまとまめられた報告でした。ただケースとして取り上げられた、石屋製菓、赤福、船場吉兆は、いずれも経営トップが主導した不祥事であり、そこで問題となっているのは、リスク・マネジメントよりも、むしろ企業のガバナンスであるような気がします。つまりワンマン経営者の違法行為指示を抑止できなかった経営体制に根本的問題があるような気がします。
このようなワンマン的な経営体制をそのままにして、トップ主導の危機管理部門や緊急対策委員会をつくっても、「絵に描いた餅」になるでしょう。
あまり、一般論にはしたくありませんが、日本企業は、株主や労働組合のチェックが弱く、経営者の支配力が強い構造を持っています。そして企業経営をゆるがすような大きな不祥事の多くは、経営者の暴走を止める仕組みがないという、日本企業特有のガバナンス構造に起因しています。
大きな不祥事をリスク・マネジメントの観点からだけとらえることは、問題の本質を見誤ることになると思います。

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